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水路の生き物(その8)

ある日、古箕輪を流れる「五箇井路」で、スジエビを取っていましたところ、網の中に小さな魚が入っていました。

その時はフナの幼魚だと思いましたが、自宅に持ち帰り調べてみると、この小さな魚は「タイリクバラタナゴ」の幼魚でした。

このコイ科の小さな魚「タナゴ」は、日本に数種類が生息し「ミヤコタナゴ」「イタセンパラ」の二種は、国の天然記念物に指定され、採取また飼育が法律によって禁止されています。

それで、タナゴは近年非常にその生息数が減り、数種類が絶滅のおそれがある「絶滅危惧種」となっています。

しかしこの「タイリクバラタナゴ」は日本の在来種ではなく、1940年代に「ソウギョ」等に混じり、中国から移入された「外来魚」です。

タイリクバラタナゴは観賞魚店等で販売されているので、この五箇井路に生息している個体は、おそらく家庭で飼育されていたものが、人為的に放たれ自然繁殖したものだと思われます。

あと、この魚は二枚貝に産卵し孵化するので、繁殖するには必ず「マツカサガイ」や「イシガイ」等の二枚貝が必要となります。

ですので、普段それほど綺麗とは思わない五箇井路ですが、タナゴが生息していると言う事は、この水路に二枚貝が生息していると言う事にもなります。

それで、玉串川沿いに写真の様な説明板が設置されています。

説明にもある様に、これは日本の在来種「ニッポンバラタナゴ」の数少ない生息地が、八尾市内にある事が説明されています。

以前、釣り場で知り合った子供に、この「ニッポンバラタナゴ」のとある生息地を教えて貰い、実際に生息しているか確認しに行った事がありました。

八尾東部にある小さな溜池でしたが、そこにはちゃんとニッポンバラタナゴが生息していました。

しかし、あれから十年程経ちましたが、現在は溜池の護岸工事が行われた以後は、魚影が見えなくなり、生息は確認出来ません。

おそらく溜池の自然環境が変化し、二枚貝と共に生息する事が出来なくなったと思われます。

あと説明板にも記されていますが、絶滅の理由としてタイリクバラタナゴとの交雑があります。

これは先述した様に、自然環境の変化が原因で、産卵する二枚貝の数が減少すると、生存する僅かな二枚貝に産卵が集中する事によって交雑種(混血)が生まれる為です。

また、よく言われる様に「ブラックバス」等の魚食性の魚による食害も、在来種減少の原因となっています。

実際に八尾東部の池をかなり見て回りましたが、多くの池でブラックバスやブルーギル等の外来魚の生息を確認しました。

この外来魚問題は、釣りを趣味とする私も少なからず関わってきました。

私は在来魚、外来魚問わずに魚が好きなので、人の手によって外国から移入された、これら外来魚が「害魚」のレッテルを張られるのを少々気の毒に思える時があります。

在来魚と外来魚は共存出来ないものか?それも良く言われる事ですが、実際問題としてほぼ不可能で「駆除」と言う方法が取られているのが現状です。

何か良い解決策はないのか?とは思いますが、状況はかなり深刻となっているのでは?と私は思っているのですが…

タイリクバラタナゴ1

タイリクバラタナゴ2

ニッポンバラタナゴ

外来魚駆除

歴史よりこちらの方が本業かも知れません(於 東大阪市・八尾市・大阪市)

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